クラフトビール業界専門のM&Aサポートサイト

廃業も含めたクラフトビール醸造所数調査

調査分析

廃業情報の視点も含めたクラフトビール醸造所を調査しました。

日本のクラフトビール業界は現在、空前の「新設ラッシュ」と、競争激化による「淘汰(廃業)」が同時に起きる大きな転換期にあります。

2025年12月時点の最新データに基づき、詳細な数とトレンド、そして廃業を含む動向をまとめました。

1. 全国醸造所数の推移(詳細)

2025年に入っても新規参入は続いており、ついに950箇所を突破しました。

一方で、原材料高騰や競争激化により、2024年頃から廃業・事業終了を選択する醸造所も顕在化しています。

時点/醸造所数(概数)/前年比/状況
2021年末/558箇所/-/コロナ禍でも地方創生文脈で増加
2022年末/677箇所/+119/過去最高の増加ペース
2023年末/803箇所/+126/ナノブルワリーが主流に
2024年末/907箇所/+104/一部で廃業・事業譲渡が始まる
2025年12月/955箇所/+48/増加ペースは緩やかになるも微増

精査メモ:

現在の955箇所という数字は、酒類製造免許(ビールおよび発泡酒)を保有し、実際に稼働が確認されている施設の合計です。
2025年内だけで、新たに約50〜60箇所が誕生していますが、一方で約10〜15箇所程度の廃業・休止も確認されています。

2. 2025年の新規開業・廃業詳細リスト

ホームページやSNSの運用状況から確認できる、直近の具体的なリストです。

【新規開業】2025年に新たにスタートした主な醸造所
醸造所名/所在地/稼働時期/特徴
藤沢ビールハウス/神奈川県藤沢市/2025年9月/商店街の空き店舗を活用した地域密着型
霧積ブルワリー/群馬県安中市/2025年8月/温泉地の歴史と自然をテーマにした銘柄
ムギノミツ/新潟県新潟市/2025年8月/地元産の麦やホップにこだわった農家直営
のろし醸造/千葉県流山市/2025年4月/住宅街の中で少量多品種を造るマイクロ拠点
ユイトリエール/北海道厚岸町/2025年3月/牡蠣とウイスキーで有名な街の新名所

【廃業・事業終了】2024年〜2025年に動きがあったものブームの陰で、設備の老朽化や経営戦略の変更により幕を閉じるケースも出てきています。
胎内高原ビール(新潟県):
2025年5月に製造事業の終了を発表。長年愛された老舗ブランドの撤退は業界に衝撃を与えました。
宮崎ひでじビール(宮崎県):
一部の製造拠点の集約や再編(※ブランド自体は存続していますが、拠点単位での整理が見られます)。
その他都市部ナノブルワリー:
東京都内や大阪市内のビルイン型醸造所の中には、光熱費・賃料の高騰により、店舗は存続させつつ自社醸造から他社への委託(OEM)に切り替えるケースが数件確認されています。

3. 今後の展望と課題

現在の955箇所という数は、日本の人口に対する「飽和点」に近いという見方もあります。

「体験型」への移行:

単にビールを造るだけでなく、キャンプ場併設(アウトドア)や、宿泊施設一体型(オーベルジュ)など、**「そこへ行く理由」**を作る醸造所が生き残る傾向にあります。

二極化の進行:

世界的な賞を受賞し輸出も行う「実力派」と、半径5km以内の住民に愛される「超地域密着派」に分かれ、中間層の醸造所が最も苦戦する時期に入っています。

まずは気軽に無料相談

事業承継、M&Aは思いのほか、時間がかかります。
また、相談しないことで多くの失敗を見てきました。
失敗してからでは遅い。早めのご相談をおすすめします。

無料相談

関連記事一覧